一般システム理論―その基礎・発展・応用

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  • サイズ A5判/ページ数 288p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622025221
  • NDC分類 501
  • Cコード C3042

出版社内容情報

一般システム理論は、無生物、生物、社会過程などをも貫く一般原理の同形性の根拠を究明する。

内容説明

本書は、提唱者自身によるシステム理論確立までの諸論稿を一書にまとめたもので、前半では、近代科学の中での一般システム理論の起源とその発展過程、その数学的基礎について、後半では、生物学、心理学・精神医学、社会科学への応用と、その哲学的帰結について論及されている。

目次

第1章 序論
第2章 一般システム理論の意味
第3章 いくつかのシステム概念の初等数学的考察
第4章 一般システム理論の進歩
第5章 物理学的システムとして考えた生物体
第6章 開放システムのモデル
第7章 生物学におけるシステム理論のいくつかの側面
第8章 人間の科学とシステム概念
第9章 心理学と精神医学における一般システム理論
第10章 カテゴリーの相対性

著者等紹介

フォン・ベルタランフィ,L.[フォンベルタランフィ,L.][Von Bertalanffy,Ludwig]
オーストリア出身の理論生物学者。1901年ウィーン近郊に生れる。ウィーン大学を卒業後、同大学教授。1947年ウィーンを離れ、オタワ大学教授、マウント・サイナイ病院生物研究部長、南カリフォルニア大学教授、アルバータ大学教授などを務める。この間1967年アメリカ精神医学会名誉会員に選出される。1969年からニューヨーク州立大学理論生物学教授となる。1972年歿

長野敬[ナガノケイ]
1929年東京に生れる。東京大学理学部卒業。医学博士。自治医科大学名誉教授。現在、河合文化教育研究所主任研究員

太田邦昌[オオタクニヨシ]
1944年秋田に生れる。1967年東京大学農学部卒業。農学博士。2003年歿(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

3
世界を物体と部分に還元する機械論に対し、対立物の一致を唱えるホーリズムが体系(システム)を主張する有機体的世界観の場面から、個々の相互関係を重視する専門的な研究者の組織的活動の場面にシステムという語が移行すると、それは一般性を持つことになる。本書は、ライプニッツやカントの体系概念にあった有機体論を、還元できず、合目的的であり、その中に複数の下位システムを持って相互に作用するものとして一般化した。特に有機体のシステムに関しては階層構造と動的平衡を重視し、自己組織化やオートポイエーシスにおける基礎理論となる。2017/10/07

Yoshi

2
一般システム論は、生気論にあった神秘性を、開放系、相互作用を導入することで、説明しようというもの。問題は、等結果性を力学系のアトラクタとして捉えてよいか?ということ。ドリーシュの等結果性は、分割した胚がそれぞれ、同じ「ウニ」になること。しかし、同じと言っても、時空間的に同じではなく、単に、位置・回転に不変な構造を持つということで、力学系的に「同じ」状態(点、アトラクタ)へ収束するわけではない。相互作用系の対称性の破れ(構造化)に着目する必要があったと思う。2023/09/16

Hirotaka Nishimiya

1
大学時代以来の再読。最初に還元論などと比べてのシステム論のスタンスがあり、それは各科学分野で一般化できるということ、後半の各章では各分野でのシステム論的見方を紹介する。とは言え各論に一本筋の通った考え方があるかというと結構薄い気がして、難しい話してる割にこんなもんだっけ?という印象。2018/10/27

Hiroki Nishizumi

1
ちょっと説明がまわりくどいし、初等数学をモノにしてから読まないと、話しにならんな。2018/03/23

抹茶ケーキ

1
刺激―反応という単純な図式ではなくシステム論的な観点から世界を記述し予測することの必要性を主張。当時の最新の学説(サピア・ウォーフ仮説やパラダイム論)が導入されていてすごいなと思ったと同時に話が壮大すぎて理解が追い付かなかった。50年以上たった今では、少なくとも心理学はベルタランフィの主張した方向に動いたということがわかる。刺激―反応論はほぼ完全に放棄されたし、統計学の発達に伴って多変量解析が圧倒的に流行っているし。他の分野でもシステムの重要性を認めない研究者なんていないんじゃないだろうか。2016/02/12

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