出版社内容情報
CFRP(炭素繊維強化プラスチック)による自動車の軽量化設計について紹介。
内容説明
自動車軽量化設計の考え方と手順、どの部分をCFRPにしていくのか、熱硬化性と熱可塑性の選択の仕方、CFRPを使った製品戦略をどう考えるか。
目次
第1章 自動車軽量化設計のあらまし
第2章 設計に必要なCFRPの基礎知識(材料編)
第3章 設計に必要なCFRPの基礎知識(加工編)
第4章 軽量化設計の手順とそのポイント
第5章 軽量化設計の実際―自動車を例に
第6章 CFRPによる自動車軽量化設計の課題と将来展望
著者等紹介
小松隆[コマツタカシ]
1976年本田技術研究所入社。乗用車車体設計、プロジェクトリーダー、チーフエンジニア。1995年ホンダ系車体部品メーカー。金属塑性加工、衝突試験設備による衝突安全、ホンダオデッセイ用ハイドロピラーなどの商品開発、常務取締役開発本部長。2010年リンツリサーチエンジニアリング株式会社設立。2010年~2012年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特別研究教授、特任教授(自動車車体)。2010年~2013年SIM‐Drive(シムドライブ)電気自動車先行開発試作車の車体設計開発統括業務を受託。現在リンツリサーチエンジニアリング株式会社代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄骨構造
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CFRPというのはいわゆる「カーボン」のこと。現行の車はほとんど鉄でできています。が今後、自動車の燃費の向上や環境問題に対応していくためにはボディの軽量化が必要で、その置換材料としてCFRPが注目されていますよという話です。でも、まだまだコストが高いとか、鉄と置換するには技術的な難しさがあるとか、たくさんの課題があるそうです。航空機では既にCFRPはよく使われているけど、自動車の場合は安く大量生産する必要があるから、そこが違うのかな。2020/08/10
piropillow
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・CFRPは密度が鉄の1/4~1/5、アルミの1/1.8と軽く、引張強度も強いが、剛性(曲げ弾性)や圧縮強度は低く、かつコストも高い。 ・金属と同断面にすると剛性低下するので注意 ・圧縮強度が金属と比べ低いので、フロント/リアボディの衝突荷重設計の際注意 ・接合について金属のスポット溶接に対し、接着、融着、リベットなど併用。接合フランジも長くなる。 ・熱可塑性CFRPより熱硬化性CFRPの方が機械的性質有利だが、成形時間長く、材料・設備投資費高い