河出文庫<br> 人間の測りまちがい〈上〉―差別の科学史

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河出文庫
人間の測りまちがい〈上〉―差別の科学史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 376p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784309463056
  • NDC分類 141.1
  • Cコード C0140

内容説明

人種、階級、性別などによる社会的差別を自然の反映とみなす「生物学的決定論」の論拠を、歴史的展望をふまえつつ全面的に批判したグールド渾身の力作にして主著。知能を数量として測ることで、個人や集団の価値を表すという主張はなぜ生まれたのか。差別の根源と科学のあり方を根底から問いかえすための必読の古典。

目次

第1章 序文
第2章 ダーウィン以前のアメリカにおける人種多起源論と頭蓋計測学―白人より劣等で別種の黒人とインディアン(共有された文化の状況;進化論登場以前の科学的人種差別論の二つのスタイル―人種単起源論と多起源論 ほか)
第3章 頭の計測―ポール・ブロカと頭蓋学の全盛時代(数学の魅力;頭蓋計測学の大家―ポール・ブロカとその学派)
第4章 身体を測る―望ましくない人びとの類猿性の二つの事例(我々にはみんなサルの状態があった―反復現象;我々の誰かに存在するサル―犯罪人類学)
第5章 IQの遺伝決定論―アメリカの発明(アルフレッド・ビネーとビネー尺度の本来の目的;H.H.ゴダードと精神薄弱児の脅威 ほか)

著者等紹介

グールド,スティーヴン・J.[グールド,スティーヴンJ.][Gould,Stephen Jay]
1941年ニューヨーク生まれ。古生物学者、進化生物学者、科学史家。それらをベースにした科学エッセイでも知られる。2002年死去

鈴木善次[スズキゼンジ]
1933年横浜生まれ

森脇靖子[モリワキヤスコ]
1943年東京生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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塩崎ツトム

4
結論ありき・偏見・先入観をもった中で、「知性」という、時と場合によって変動する値を求めようという無謀な試みの歴史。登場する科学者どもが、有色人種やビンボー人をいかにしてド低能の枠に押し込めるかについて苦心するさまが滑稽だが恐ろしい。ナチのT4作戦を彷彿とさせるが、話はほぼアメリカ大陸で起きたことである。2018/10/27

in medio tutissimus ibis.

3
これら間違った学説を笑うは容易い。けれど、科学者は公正であろうとするべきだとは作者は言わない。自身が中立と思い込むことこそが真に危険だから。むしろ、逃れられない自身の好みについて理解しておくべきと説く。大業を為すには、どうしても強い動機が必要なのだから。それに、科学は深く社会に根差している。今日も、知能は実在し測りうるとする信仰は社会から根絶されていない。それは階級を維持する努力の産物であり、一人の学者が指摘したように金銭のメタファーでもある。問題はいくらであれ決定的な数値ではなく、順応性と柔軟性である。2018/03/18

志村真幸

1
 人種差別と科学のかかわりがテーマ。人種間、男女間の優劣を、科学者はさまざまな方法で計測しようとしてきた。脳の容積やIQといったものである。それらは科学的で客観的に見えるが、実際には違う。数字が操作されていたり、サンプルの選び方が恣意的だったり、合致しないデータを捨てていたり。  そのあたりを指摘することで、「差別の科学史」とでもいうべきものを描き出したのが本書なのである。  こういったテーマについて知りたいひとには、はずせない基本文献だろう。読みやすく図も多く、ユーモアも効いている。2019/11/25

海星梨

1
当人の言葉を交えて解説される過去の主流だったという学説には「ひえ~」としか言いようがない。ただ著者の文の魅力で、読んでて嫌気がさすことはなかったのが幸い。各章が相関していたり、最後の5章が綺麗に下への誘導になってたり、本の構造も考えられていて、筆者がこめた熱量を感じました。2018/10/02

キムカン

1
 他人との優劣を初めて意識したのはいつのことでしょうか。大学に進学するまでのともすれば非常に狭い世界の中では、テストの点数として数値化されたものがその人のステータスとして反映されていたような気がするのは私だけでしょうか。 本書では、人種差別を一つのテーマとしながら、科学史が差別に加担してきた事実を痛烈にかつ説得力をもって批判しています。科学を盲目的に信仰することの危うさについて考えさせられます。 2017/07/10

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