アルジャーノンに花束を (改訂版)

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  • サイズ B6判/ページ数 325p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784152033932
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

〈新装改訂版/ネビュラ賞受賞〉脳外科手術は三十三歳になっても幼児の知能しかないチャーリイを天才へと変貌させたが……。科学にもてあそばれる孤独な青年の魂の彷徨を、手記の形式を借りて描き、人間社会に渦まくさまざまな情念の局面を映しだす感動の書!

内容説明

32歳になっても、幼児の知能しかないチャーリイ・ゴードンの人生は、罵詈雑言と嘲笑に満ちていた。昼間はパン屋でこき使われ、夜は精薄者センターで頭の痛くなる勉強の毎日。そんなある日、彼に夢のような話が舞いこんだ。大学の偉い先生が、頭をよくしてくれるというのだ。願ってもないこの申し出に飛びついたチャーリイを待っていた連日の苛酷な検査。検査の競争相手は、アルジャーノンと呼ばれる白ネズミだ。脳外科手術で超知能をもつようになったアルジャーノンに、チャーリイは奇妙な親近感を抱きはじめる。やがて、脳外科手術を受けたチャーリイに新しい世界が開かれた。だが、その世界は、何も知らなかった以前の状態より決してすばらしいとは言えなかった。今や超知能をもつ天才に変貌したチャーリイにも解決しがたいさまざまな問題が待ちうけていたのだ。友情と愛情、悲しみと憎しみ、性、科学とヒューマニズム、人生の哀歓を、繊細な感性で描きだす感動の1966年度ネビュラ賞長篇部門受賞作。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

522
TBSドラマ化に伴い、再読。 読んでいると、眼のなかでチャーリイが山下智久に、 アリス・キニアン先生が 栗山千明に置き換わり、 映像シーンが浮かんで くるのが面白い。 ドラマでは友情、母への 想い、不治の病への挑戦 など、多くの要素を 盛り込んでいたが、原作は 非常にシンプルに チャーリイの視点で描く。 「ひらがな」から「漢字」 へ、そして最後にまた「ひらがな」へ… 1966年のこの作品、時代を 越えた感動があり、素直に嬉しい。2015/06/28

和夜

157
《図書館》タイトルは知っていましたが内容は全く知らないで読み始めました。初めは平仮名が多く句読点もめちゃめちゃで読みづらいなー、と思ってました。でも手術してから徐々に漢字が多くなり理路整然とした書き方が出来るようになっていく過程を見るのは子供が成長している姿を見るようで嬉しかったです。終盤に差し掛かって癇癪を起こしたり徐々に平仮名の多い文章になる様子を見て切なくなりました。チャーリーはこの後幸せになれるんでしょうか。知恵を得た事は本当にいい事だったんでしょうか?2016/06/25

Harωna

124
考えさせられる事が多々あった、ありすぎた作品でした(´・ω・`)まさに名作です。読書嫌いの母が表紙が美しいと思い買ったらしい本( ^ω^ )笑、世の中がどんなに変化しても、自分自身がどんなに変化しても人の心の中にあるものは、人類が愛すべき本当の幸せは永久に変わらないものだと知らされました。最後のほうのひらがなに戻っていく経過報告を読んでいると涙が留めなく溢れました...(つд⊂)アルジャーノンに花束を、本当に素敵な美しいタイトルです...今後の人生、再読必須です(*^ω^)2016/03/04

優希

117
切ないだけでなく、心の葛藤としても読むことのできる感動作ですね。大人になっても幼児の知能しかないチャーリーが驚異的な知能を手に入れるわけですが、待っていたのは過酷な検査と結果報告の日々でした。脳手術によって超知能を得たことでぶつかる悩みは何も知らなかったときと比べてどうだったのでしょうか。問題などもわかってしまい、決して前と比較していい状態とは言えないのではないかと。超知能か前の幼児並みのままかどちらが幸せなのか考えさせられました。最後の「ついしん」が泣けます。2014/07/28

七色一味

106
読破。再読です。この本は、不条理さとやるせなさと情けなさと、寂しくて悲しくて虚しくて悔しくて、切なさと愛しさと心細さと(ぉ …。なんというかそういう感情が最後の最後に塊となってこみ上げてきて、ぐちゃぐちゃに感情が揺すられてしまう物語。この本を読んで「凄く良かった」とは決して言えない。私のように感情移入が激しい読み手にとっては、二度と読みたくない──でも、ラストがわかっていても、そして絶対(ラストシーン故に)後悔してしまうとわかっていても、ボロボロ涙をこぼしてしまうとしても、手にとってしまう本です。2011/10/17

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