出版社内容情報
修道院文化~建築と写本/聖遺物崇敬/死をみつめる美術/正統と異端の狭間/巡礼路とロマネスク建築/十字軍の遺産/都市とゴシック大聖堂/ステンドグラス/祭壇画の世界
内容説明
経済や政治が安定した一一世紀以降、キリスト教共同体として「一体的なヨーロッパ」が意識されると、宗教儀礼や特有のシンボルが確立し、その実践の場である建築や美術が重要な役割を担う。聖堂に刻まれた彫刻、荘厳なステンドグラス、儀式や祈りに用いられた写本の数々―それは信仰とともにあり、世界を知るためのものであった。中世においてもっとも活発に芸術が生み出されたロマネスク・ゴシック期、人々には何が見えていたか。
目次
第1章 歴史/物語
第2章 まなざし
第3章 祈り
第4章 物質
第5章 中世の死生観
第6章 煉獄の形成と死者のための祈り
第7章 身体と霊魂
第8章 死後世界への旅
終章 中世という宇宙
著者等紹介
木俣元一[キマタモトカズ]
1957年生まれ。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程中退。パリ第一大学Ph.D(中世考古学)。名古屋大学博士(文学)。現在、名古屋大学大学院文学研究科教授。専門は西洋中世美術史。1999年鹿島美術財団優秀賞受賞、2003年辻荘一・三浦アンナ記念学術奨励金(立教大学)受賞
小池寿子[コイケヒサコ]
1956年生まれ。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程単位取得満期退学。現在、國學館大學文学部教授。専門は西洋中世後期美術史(死の図像)。著書に『死を見つめる美術史』(ポーラ文化研究所、1999年、芸術選奨文部大臣新人賞受賞/ちくま学芸文庫、2006年)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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