小学館ライブラリー<br> 日本妖怪異聞録

小学館ライブラリー
日本妖怪異聞録

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  • サイズ A6判/ページ数 247p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784094600735
  • NDC分類 388.1
  • Cコード C0339

出版社内容情報

大江山の酒呑童子、那須野の妖狐・五藻前、大天狗となった崇徳上皇…。日本文化史の裏面を妖しく彩ってきた妖怪たちの実像を、異界研究の第一人者が解き明かす。

目次 第一章 大江山の酒呑童子 日本妖怪史最強のヒーロー 酒呑童子物語を推理する 酒呑童子は越後生まれ? 酒呑童子の父はヤマタノオロチ? 酒呑童子の怨念は被征服民の魂の叫び 第二章 妖狐 玉茂前 狐は人をばかすもの 朝廷転覆を狙う、スケールの大きな妖狐譚 陰陽師の呪術が物語をリードする 歴史的事実と宗教的背景 土地に残る殺生石譚 狐は必ず美女に化ける? 第三章 是害坊天狗 天狗とはそもそも何か? 僧をだます天狗の敵は仏教 天狗とはもともとなんだったのか? 第四章 日本の大魔王 崇徳上皇 実在の人 崇徳上皇 呪われた崇徳院の出生の秘密 『太平記』にみる怨霊天狗の暗躍 天狗の内裏に行き着いた牛若丸    いまなお続く崇徳上皇の怨念 第五章 鬼女 紅葉 鬼伝説から創作された『鬼女伝説』 語り続けられた戸隠の鬼伝承 なぜ、鬼女物語が語り継がれるのか? 第六章 つくも神 妖怪たちのパレード『百鬼夜行絵巻』 百鬼夜行の目的は何か? 百鬼夜行から器物の夜行へ 『付喪神絵巻』は『是害坊絵巻』の真言宗版? 第七章 鈴鹿山の大嶽丸 宝物倉に納められた三大妖怪 鈴鹿山の鬼神・大嶽丸 大嶽丸蘇り、またも暴れ回る 第八章 宇治の橋姫 

内容説明

大江山の酒呑童子や那須野の妖狐・玉藻前など、日本史の背後を彩ってきた妖怪の実像に異界研究の第一人者・小松和彦が迫る。

目次

第1章 大江山の酒呑童子
第2章 妖狐 玉藻前
第3章 是害坊天狗
第4章 日本の大魔王 崇徳上皇
第5章 鬼女 紅葉
第6章 つくも神
第7章 鈴鹿山の大岳丸
第8章 宇治の橋姫

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

6
「天狗の棲み家は山である。それも、近世では修験の道場のある霊山であるとされ、名前もつけられていた。江戸も中期頃に作製されたとされている『天狗経』なる書がある」「天狗という妖怪には、自負心の強い傲慢な心を持った者が多い。やたら自分の力を自慢するのだ。「鼻が高い」のはそのせいである…そんな天狗はいつも失敗をこらしめられることになる」「是害天狗の物語を読んで、とりわけ興味深いと思うのは、高僧たちが火焔術を用いたり、神的な童子の力を借りたりして、天狗と戦っている、ということ」2016/08/29

犬養三千代

5
酒呑童子、玉藻前、など知っている妖怪。今回お初にお目にかかった是害坊天狗、大嶽丸。中世を彩った妖怪とその絵巻。絵巻の実物でなくてもカラー版の本を見てみたい。歌川国芳の「百人一首之内」神奈川県立博物館の物は見てみたい。2021/03/01

天やん

5
「妖怪」とは何だろか。小説や漫画のようなフィクションだけの存在なのだろうか。では、その存在はどうして「妖怪」という形を取って存在することになったのだろうか。酒呑童子を始めとして、玉藻の前や付喪神などの妖怪について解説しつつ、そのような疑問に対して回答する一冊である。 著者は妖怪を「人間と人間との関係のなかから立ち現れてくる幻想であって、しかも、それは自分(たち)の否定的分身である」と理解している。私もそのように思う。であるならば、将来「妖怪」として立ちはだかる者はなにか、私は、それは「思想」なのだと思う。2021/01/03

遊未

3
酒呑童子、玉藻前、是害坊(天狗)、崇徳上皇、紅葉(鬼女)、つくも神、大獄丸、宇治の橋姫。妖怪と一括りにはできない内容です。文献に触れ、時代に触れ、物語としても読みやすく面白い内容です。この中で、玉藻前(九尾の狐)、是害坊は中国よりのお客様。(九尾の狐は中国の前は印度)中国との結びつきとともに日本の天狗の矜持(実は天台宗の宣伝)が前面に出ている物語で、興味深いものがあります。2016/07/31

カゲツナ

3
なかなか興味深い話でした。鬼も狐も天狗も、宗教的背景があるんですね。2014/05/19

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