数字と踊るエリ―娘の自閉症をこえて

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数字と踊るエリ―娘の自閉症をこえて

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  • サイズ B6判/ページ数 287p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062169158
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

娘が自閉症と言われた日、全てが変わった。精神科医の診断が下った日から、家族の苦闘が始まった。身を削って行う療育の果てに希望は見えるのか? 愛娘の回復までを綴った、奇跡の本格ノンフィクション。

内容説明

「4に9から手紙が来ました。今日はダンスパーティーがあります。4が踊ってるるるるるー。6は登ってるるるるるー」歌いながらお絵描きするエリ。彼女に下った診断は「自閉症」―。まさか、自分の娘が―。病床の妻、壊れゆく生活、すべてを背負って臨床心理士の父は愛娘の障害に挑み続けた。自閉症と言われた我が子が家族の力で驚異的な成長をとげるまでの9年間の記録。

目次

1 おののきの日々―そして児童精神科へ
2 暗中模索―妻への告白
3 エリの方位なき世界―入学へのカウントダウン
4 教室の異邦人―自閉カプセルの中のエリ
5 真夏の攻防―果てしなき羅列
6 亀裂―足並み乱れる療育チーム
7 共に地上を歩む者―よみがえる感情

著者等紹介

矢幡洋[ヤハタヨウ]
1958年東京生まれ。京都大学文学部哲学科心理学専攻を卒業。臨床心理士、矢幡心理教育研究所代表。沖縄の精神科病院で心理士として勤務ののち、東洋大学、西武文理大学などの講師を経て、桜美林大学アカデミー講師。テレビなど、メディアでのコメンテーター活動も多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

110
自閉症と診断された娘と対峙した九年間の 記録である。突然の告知に対する狼狽と 娘エリへの想いが本書に繋がったのだろうか。娘の心に沿った視点の近さが 病気克服への強い意志を感じる。 2022/08/18

あつひめ

48
専門家であるがゆえに、様々な道が見え過ぎてとっても重たいものを家族で、そしてエリちゃんにも強いてしまったのでは?という気がしなくも無い展開でした。親として他の子と違うという点ですごく悩み揺れ考え…と言うことも文中から察することができた。エリちゃん、学校が楽しいのかな?という点ではこのお話からは窺い知れず、エリちゃんの声が聞きたかった気もする。日ごろの接し方などで自閉症が変化していくということ、また日本と外国での自閉症の捉え方の違い等を知ることができ、親、学校、医療の分野が連携を取る必要性も感じた。2012/08/16

美登利

23
私にも、著者と同じように自閉症の従兄弟がいるので、昔から自閉症に関する本がとても気になる。きちんとした療育に恵まれず、親から見離された彼を私は小さな頃しか知らない。でも、40年近く前はそんな時代だった。著者がここまで子供に対して療育できる環境は、今でもあまりないと思う。ご夫婦の懸命さには、心を打たれたが頑張り過ぎて親が病気になってしまっては、エリちゃんを育てるのも大変だと思う。もう少し支援を受けてみても良いのでは?と感じた。2013/04/27

てふてふこ

21
娘が自閉症、との現実を受入れられず、療育に入れ込む親。我が子の為というより酔い痴れる自分の為に書いた本だなと思ったら、あとがきで納得。「本書は日本で始めての米国的方法論による自閉症児の療育成功記」にしたかったんだと。でも教育は本当に熱心で、エリちゃん天才児になってそう。その後を読みたいです。2016/03/04

Natsuko

12
図書館本。返却日に追われ、斜め読みのつもりがどっぷり引きこまれた。自閉症の娘をもつ親御さんの療育記。著者がコメンテーターとしても著名で夫妻とも臨床心理士。今まで読んだものと視点が違う。親として診断を受け入れたくない気持ち、妻に打ち明けられない苦しみ、あくまでも改善を求めてしまう専門家としての葛藤、睡眠を削り仕事に穴をあけてまで療育に傾倒する痛々しい日々。事故で大けがを負う父親の横でも質問を繰り返す娘に深い悲しみを覚えるとともに、「それなら親が死んでも悲しまずにいてほしい」と祈る場面が忘れられない。2019/06/08

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