講談社現代新書
偽りの大化改新

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061498433
  • NDC分類 210.34
  • Cコード C0221

内容説明

中大兄王子は蘇我入鹿を殺していない。日本書紀が歪めた真実に迫る。

目次

序章 天智との出会い
第1章 大化改新前夜(疑問だらけの「乙巳の変」;『日本書紀』を疑え ほか)
第2章 作られた「大化改新」(乙巳の変の名場面;三韓進調は虚構だったか ほか)
第3章 陰謀家・孝徳の素顔(虚構だった中大兄「皇太子」;古人大兄王子の末路 ほか)
第4章 虚構の中大兄王子(つくられた中大兄像;孝徳置き去り事件 ほか)

著者等紹介

中村修也[ナカムラシュウヤ]
1959年和歌山生まれ。筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程修了。文学博士。京都市歴史資料館勤務を経て、文教大学教育学部教授。日本古代史を研究する一方で、茶道史研究にも精力的に関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ちゅーとろ

3
日本書記・大化改新の記述は、実の兄の天智天皇を、蘇我入鹿殺害の上に蘇我倉山田石川麻呂・有馬皇子の殺害などの首謀者として冷たい人間のように記述し、天武朝の正当性を主張するように編纂したとの主張。日本書記は天智朝(近江朝)から政権を簒奪した天武天皇が編纂したものだから、そのとおりかもしれない。自分も天武っていうのは後から出てきてずるそうな奴だと思っていたので著者の主張には共感する。が、歴史学としては論理・証明が強引かも?2016/08/06

taki

3
中大兄王子「ぼ、僕は入鹿さんを斬ってなんかいない!誤解だ!!」 軽王子「ふん。まあ何でも良いが入鹿死んだし次の天皇は俺だ。」 大海人「ま、兄さん(中大兄)には悪者になってもらいましょうかね。あ、これ秘密ね。」 ま、ざっくりとこんな感じ。面白いですよ。漢字に抵抗が薄い人にオススメ。2010/07/01

あらま

3
ミステリータッチでおもしろく描かれている。「真犯人」の推理も納得。だが、結局「大化の改新」がただの豪族間の権力奪取に過ぎないのか、古代国家のシステムを大きく変える変革があったのか、その辺についてはあまり触れていない。教科書の誤りを言うのであれば、それこそ「公地公民」であったり「天皇を中心とした国造り」の内実を知りたいところ。それは、別の本なのか。2010/10/22

パパ

2
日本書紀が天智を貶める意図で書かれたとする立場の著書。持統による父賛辞の意図とする立場もあり、難しい。大化の改新は軽皇子が首謀者だという説は、あり得る話だ。2012/06/10

孤独な読書人

2
大化の改新の時代は基本的に資料が日本書紀くらいしかないので、たとえ日本書紀を批判的に読んだとしても限界があると思った。2012/02/28

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