内容説明
1999年、身に覚えのない事件の殺人犯だとネット上で書き込まれ、以降10年間に渡って誹謗中傷受け続けたお笑い芸人のスマイリーキクチ。そんな顔の見えない中傷犯たち、そして警察と検察、すべてと闘い続けた10年間の記録が遂に文庫化。ネットのトラブルに巻き込まれないための対策マニュアルも改訂版で完全収録。
目次
第1章 突然の誹謗中傷
第2章 謎の本
第3章 ひとすじの光明
第4章 正体判明
第5章 重圧、そして新たなる敵
第6章 スゴロク
特別付録 ネット中傷被害に遭った場合の対処マニュアル
加筆追加付録 目まぐるしく変わるネット社会
著者等紹介
スマイリーキクチ[スマイリーキクチ]
1972年1月16日生まれ。東京都足立区出身。1993年、お笑い芸人としてコンビ『ナイトシフト』を結成。1994年、コンビ解散後、一人で活動中。漫談や韓流スターのモノマネなどの芸風。趣味を活かし、雑誌等で連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
21
1999年。世間を震撼させたある事件の殺人犯の一人だと、ネット上に書き込みされた著者。事件が起こった地域出身&犯人たちと同世代、という理由からだった。インターネットに詳しくない事から、特に対処せずに放置していたが、ある本で取り上げられた事から再燃、誹謗中傷は激しさを増していき・・・10年間にわたり、いわれなき誹謗中傷にさらされた著者の闘いの記録。 2017/02/05
みん
16
スマイリーキクチさんが殺人犯として誹謗中傷を受け続けていたのはマスコミの報道で聞いたことはありました。1999年に始まったこの出来事。 当時の警察や検察の対応が酷いが、事実でないことを事実のように書き続け、それを信じる匿名のコメントや誹謗中傷を続ける世の中の怖さ。そして、携帯所有率・ネット率の急増により、これは他人事ではなく、ごくごく身近なこと。ぜひ読んでもらいたい一冊です。2014/04/27
裕
14
殴りたいのに、その殴る相手が見つからない。どれほどの辛さなんだろう、と感情移入してしまった。ネット上で人を犯罪者扱いする奴らに、どれくらいの悪意、あるいは正義感があるのか。どっちも大した物じゃないんだろう。それがまた腹が立つ。2014/06/19
midnightbluesky
11
知らないところで噂になって、攻撃を受けているのに、システムや構造が認知されていなかったために、ここまで手遅れになってしまう、という恐ろしさ。2014/04/15
トールパパ
10
ある日突然ネット上で殺人犯にされ、顔も知らない不特定多数から、執拗な中傷攻撃に曝される。何を言っても、誰も信じてくれない恐ろしさ…何時自分の身に降りかかってもおかしくない、リアルな恐怖に心が震える。ネットでの個人情報の取り扱い、取得情報への心の寄せ方と情報の発信には気をつけたい。ネットでは簡単に被害者にも加害者にもなる。子供にも読ませたい。2014/05/14