竹書房文庫
怪談実話FKB 饗宴〈6〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 255p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784812499320
  • NDC分類 147
  • Cコード C0176

内容説明

身震い止まらぬ極上の恐怖譚を贈る「饗宴」シリーズ第6弾。今回も平山夢明に召集された12名が参加、暗黒に華を添える。病に倒れた父親を助けたのは…「蝋燭」(福澤徹三)、焼け跡に出るという幽霊の正体は「霊のウワサの真相」(小林玄)、昔作った奇妙な鬼の土鈴がある日牙を剥く「土鈴」(黒史郎)、サークルに置かれた板の異変「眉毛」(我妻俊樹)、子どもと老人、あの世とこの世の境を紡ぐ「童怪」「老怪」(黒木あるじ)、怪異と日常の新感覚怪談「珍妙なひとたちと怪異談」(伊計翼)、驚愕の独白「ある売春婦の話」(花房観音)。新たな書き手として、精神科医でもある春日武彦、映画監督の平野勝之、放送作家の吉村智樹、小説家の間瀬純子、ライターの多田遠志。平山夢明自身の書き下ろしも収録。

著者等紹介

平山夢明[ヒラヤマユメアキ]
1961年神奈川県生まれ。1994年に『異常快楽殺人』(角川ホラー文庫)を刊行。1996年に『Sinker―沈むもの』(徳間書店)で小説家デビュー。2006年「独白するユニバーサル横メルカトル」で第59回日本推理作家協会短編賞、2007年受賞作を収録した作品集『独白するユニバーサル横メルカトル』(光文社文庫)にて『このミステリーがすごい!』国内部門一位を獲得。2011年『DINER』(ポプラ文庫)で日本冒険作家協会大賞、大藪春彦賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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夢追人009

234
平山夢明さん監修の怪談アンソロジー第6弾は総勢13人28編と豪華で珍しい方が参加されているのも毎回楽しみで高レベルの作品揃いですので安心して読めますね。本来ならば成るべく沢山書くべきですが今回はAV映画監督の書かれた一編が非常に印象に残りましたので大分長いですが紹介しますね。『影食い峠』平野勝之:古くから趣味で自転車をやっている先輩から聞いた話で数ヶ月前に先輩の自転車仲間が交通事故で亡くなり前日に本人から奇妙な体験を聞いた。佐々木は自転車ツーリングに出かけた。駅で自転車を組み立てると雨になり食堂で眠った。2022/04/24

HANA

57
実話怪談集。実話怪談畑の人間はオーソドックスな怪談を、それ以外の人間は其々の立場からの怪談という風に分かれているような気がするが、これが大当たり。外れの少ないこともあり、幅広く楽しむ事が出来る。精神科医や放送作家といった職業ならではの話なぞ堪らない。もちろん実話怪談書きも負けておらず、黒史郎、黒木あるじは安定のクオリティだし、我妻俊樹は相変わらずシュールだし、間瀬純子はしみじみとした恐ろしさ。個人的に一番嫌だったのは「魂こがして」。なんというか我が身に降りかかる系が一番嫌なのは古今変わらないのかなあ。2014/04/04

くさてる

11
実話怪談集。様々な書き手によるオムニバスは、玉石混合となりがちだけど、この一冊はけっこうな玉揃いでクオリティ高く、楽しめました。じんわりと残る後味の悪さと、読んでいて後ろを振り返りにくくなるこの感じ。実話怪談というよりは怪奇短篇という趣の春日武彦の作品も良かったです。2015/05/27

澤水月

11
凄い大当たり、買いな顔合わせ。林由美香だけでなく自転車愛も極めた平野勝之監督、古典的怪談状況ながら自転車乗りなら誰もが身の毛よだつディテール詳らかな掌編。現実報道織り混ぜつつ頭医者的に狂気/正気のあわいを語る筈が凄い跳躍見せる春日武彦。有名夫婦歌手の真実!単純ながら怖い吉村智樹。流石の厭青春譚平山御大始めレベル高過ぎ実話怪談陣、伊計氏どんどん文体軽み深み同時増し我妻氏眉毛不条理すぎ黒木氏童歌嫌過ぎ黒氏残留物の擬音…女性陣2編も忘れ難く。個人的には宿六多田の数話、かねて聞いてた話が竹活字の感慨…伏しご一読願2014/03/28

きら

8
本職の怪談書きに限定せず、様々なフィールドで活躍する著名人たちを集めたオムニバス実話怪談集、その第六弾。 今回は、執筆陣の中に精神科医の春日武彦の名前を見つけて「おっ」となった。かつては平山夢明との共著もあるし、招かれるべくして招かれたという感じか。内容もやはり、期待を裏切らず、心霊的な怖さではなく、人の心の闇をテーマとした、春日氏らしい話だった。続投希望。でも、収録作の中で一番心に残ったのは、吉村智樹の「魂こがして」。題材としては目新しいものではなく、むしろ古典ともいえるようなものなのに。語り口かなあ。2014/06/18

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