内容説明
ごくごく普通の生活を送っていた高校生の二宮佳夕は、ふとしたきっかけで写真部に入部することになる。しかしこの写真部は普通とは違っていた。それは心霊写真を専門に研究・調査する“心霊写真部”だった。部のサイトに送られてくる数々の心霊写真。佳夕は、同じ心霊写真部の牧村要、寺久保リリとともに調査を進める中で、心霊写真一枚一枚に隠された、恐ろしい事実の数々を目にしていく。それらの心霊写真の謎を追ううちに彼女たちは驚愕の事実を知ることとなる…。そして、巷を騒がせる連続殺人鬼と心霊写真との関係とは―？
著者等紹介
福谷修［フクタニオサム］
ホラー、ミステリーを中心に映画監督、小説家、ゲームクリエーターとして活動。作家としては『渋谷怪談』（竹書房文庫）でデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
35
ホラー。心霊写真に纏わる怪異を解決していくというコンセプトは面白いんだけど、怪異と解決が直接的で力技すぎていまいち乗り切れなかった。心霊写真を題材にしているから、もっと静かな忍び寄る怪異とか因縁を解く話を想像していたんだけど、映像を元にしているから仕方ないのかな。「落ちる」とか「エンジェル様」とか、都市伝説を元にしているのは趣味にあって好き。後半殺人気が登場してからは面白くなってくるので、もう少し最初から絡ませていたらもっと良かったような。ラスト、やっぱ某ホラーゲームとか某映画を連想させられてしまうなあ。2014/05/18
ジンベエ親分
27
もう見るからにB級感溢れる装丁とあらすじなのだけど、たま～に面白いのもあるので108円を投資して読んでみた。…結果はB級なんて飛んでもない！C級かD級といったところ。まず視点が脈絡なしにぽんぽん飛ぶので読みづらい。小説の基本技術が不足している。恐怖シーンは力が入っているが、景気よく大盤振る舞いされると却って怖くない。そして何度ヤバい目に遭っても慎重さの欠片も見られない登場人物がバカに見えて仕方ない(笑) 主人公の特殊能力も唐突だし… まあハズレを引くこともあるよなww2017/08/29
メロリン＠5月は再読強化キャンペーン！
17
83点。帯に釣られて正解でした。ニコ生「ホラー百物語」1位の作品だけはありますね。心霊写真（プリクラ含む）を通して巻き起こる事件とマスク吸血鬼の絡め方が秀逸だったと思います。作品として非常に丁寧に描かれており、ホラー作品にありがちな終始ドロドロした展開ではなく、かといってあっさり過ぎずに非常にいい塩梅で描かれていたと思います。映画化されている作品を小説用に書き下ろしたとは思えないくらいにいい出来だったと思います。実際に映画は観てないですが、この作品ぐらいのクオリティがあるなら是非観てみたいと思いました。2014/02/26
Yu。
13
主人公の心霊写真に対し発揮する特殊能力が魅力で、各章のメインの話とは別に並行して起こるもう一つの怪異や事件も追っていくというミステリものとしても愉しめ最後まで気が抜けない謎解きホラー。というようにストーリー的にもなかなか凝っていて面白く、章毎に膨れ上がっていく恐怖感たまらないのだが “リブート版”という形で改めて読んでみると完全版ではあるけど、前作(オリジナル)と比べ、話が綺麗に纏まり過ぎてて浅く感じてしまうのがちと残念なところ。2015/01/21
tow
10
映像の方が楽しめたんじゃないかな、という感じ。面白かった。人物がたくさん、だいたい女子高生なのでたまに誰のセリフか分からなくなったけど。いっぱい詰め込んで、すっきり終わらなかったのは残念。予想より長かったのだからスカッと終わらせたらよかったかな。2016/12/31
