内容説明
シグマフォースのグレイ・ピアース隊長の目の前で一人の男性が射殺された。著名な神経学者であるその男性、アーチボルド・ポークは、致死量の放射線を浴びていた。デルポイの神殿が描かれた硬貨と、不思議な能力を持つ少女の手による絵を手がかりに、グレイたちシグマの隊員は、ポークの娘エリザベス、ロマの男性ルカとともに、インドへと向かう。一方、ロシアのウラル山脈で記憶を失った一人の男性が目を覚ました。彼は不思議な能力を持つ三人の子供から、「僕たちを救い出して」との依頼を受ける。その頃、ロシアではニコライ・ソロコフ上院議員とサヴィーナ・マートフ少将を中心に、チェルノブイリ原発を利用したロシア再興計画が進んでいた。その計画に参加させられていたのが、不思議な能力を持つ子供たちだったのだ。子供たちの能力を増幅させる人体実験には、シグマの存在を疎ましく思うアメリカのグループも関与していた…。
著者等紹介
ロリンズ,ジェームズ[ロリンズ,ジェームズ] [Rollins,James]
1961年、イリノイ州生まれ。ミズーリ大学で獣医学の博士号を取得後、カリフォルニア州サクラメントで獣医を開業。1990年代後半から作家としての活動を始め、2005年の『マギの聖骨』から「シグマフォース・シリーズ」の執筆を開始
桑田健[クワタタケシ]
1965年生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
60
このシリーズもいくつか目に入っているのですが、飽きが全然来ない感じで読ませてくれます。新しいことが出てきて今度はデルフォイの神託を中心にチェルノブイリの原発などの絡みが出てきてかなり引き込まれています。最近このような感じの映画がないので少しシリーズで作ってくれないでしょうか。2014/11/16
トムトム
46
古代予言者の血筋が現代も生きている!?サヴァンで予言者な子供たちを巡り、バトルと大冒険。科学とか歴史とか、ここまでくると何でも良い。アメリカ人の好きそうなスペクタクル小説!前回、死んだ?生きている?とモヤモヤだったキャラクターは、やっぱり生きている。正義の味方は死なせない♪2020/02/24
ももすけ
35
これまで読んだシリーズでも一番面白い。デルポイの巫女、チェルノブイリ、特殊な能力を持った子供たち、これらがどう繋がり、終わりに向かっていくのか。また、亡くなったと思ったモンクは?―下巻に続く2021/01/27
キムチ27
34
シグマフォース4作目。ユダ・・飛ばした。でも何の違和なく、すぐ没入。はたまた、滅法面白い。宗教・オカルト・ナチまで絡む中で古代ギリシャデルポイ神殿の3人の巫女の予言、そしてサヴァン症候群の子供たち、青い瞳を持った子供らの予測を超える超能力とそれを利用せんとする手。相変わらず、スピード感あふれる展開だが、発達障害に関わる部分の描写やイラスト、詩的な言葉の流れでちょっと違った香りも漂う。古代宗教史に絡めてチェルノブイリ放射能被ばく問題の落とす影が不気味。これでもかというほどの知識欲を湧き立たせて下巻へ。2014/06/29
佳乃
32
前作の終わり方でモンクが生きているかも・・・とは思っていたけれど、早々の登場に驚いてしまった。しかも記憶が欠落している。そして、毎回のことながら危機がありすぎて目まぐるしい展開に追いつけないことがしばしば。でも、面白い。急いで下巻へ。2017/12/28