内容説明
左肩の激痛に悩まされる介護士を視た霊能者が腑に落ちないことを言う『寝たきりの祓い』。芸能界のもつれた人間関係が織りなす恐怖『生霊の女』。バイト先で知り合った信じられない店員『五億円稼ぐ男』。デリヘル嬢がよばれたマンションで見たものは…『ＧＲ』。不吉が滴ってくる…女子会怪談誕生。
目次
粗忽幽霊
寝たきり祓い
ちゅっちゅ
女の命
黒い兆し
青春ビンタ
嫌な笑顔
土屋さんのお姉さん
どうも住みません
ＧＲ〔ほか〕
著者等紹介
神薫［ジンカオル］
元医者。同人誌を制作
花房観音［ハナブサカンノン］
作家。映画会社、旅行会社、ＡＶライターなど様々な職を経て、京都の和菓子をモチーフにした官能小説『花祀り』（無双舎）にて２０１０年に第１回団鬼六賞大賞受賞。２０１１年、団鬼六の死去により最後の弟子となった。京都観光文化検定２級を所持する現役のバスガイド
田房永子［タブサエイコ］
東京都生まれ。ライター、漫画家。２００１年に漫画家デビューし、第三回アックスマンガ新人賞佳作受賞。男性向けアダルト誌でイラストや漫画の仕事を始める
明神ちさと［ミョウジンチサト］
神奈川県出身。書店員、ホステス、コピーライター等の職歴の後、新宿ゴールデン街にホラー＆ミステリー文壇ＢＡＲ『幻影城』をオープン。小説を書き始める。２０１２年９月にＢＡＲ幻影城を閉店（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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夢追人００９
136
普通は「女子怪」と名付けても良さそうなのに素直にそのままなのが不思議ですが企画としてはナイスだと思いますね。四人の女流作家の方々は当然カバーの絵みたいな恐ろしい醜女ではないでしょうね。『土屋さんのお姉さん』神薫：土屋さんが小学生の頃に留守番をしていると電話が架かって来て男が「お姉さんにかわってもらえる？」と話しかけて「うちにはお姉さんはいません」と答えても全く認めずに声を荒げ恫喝する。土屋さんが堪らずに電話を切った瞬間に「うふふふ」と女の声がする。母の帰宅後に聞くと蒼白になり産めなかった子がいたのと話す。2020/10/11
HANA
47
女性四人の実話怪談集。神薫と明神ちさとがオーソドックスな実話怪談。怖い話、嫌な話も多々あったものの、特別なインパクトは無い。田房永子と花房観音の両名はうって変わって女性独特の視点というか怖さというか狂気が前面に出てきて、もうね。所謂岩井志麻子の恐怖だね、これって。田房永子は東京伝説みたいな派手な狂気じゃないけど、日常の中にいるどこか歪んだ人を書いているし、花房観音は人間関係が恐怖に昇華する様を描くのが実に見事。実話怪談の書き手は数多いけど、この手の話書ける人はあまり見かけないので今後に期待したいものです。2013/06/11
らむり
30
表紙の絵が気になったのと、女性作家アンソロジーということで、手に取りました。霊と、人間の狂気の恐怖を描いた短編集。田房永子さんと、花房観音さんの作品が良かった。2013/06/06
ゆみきーにゃ
25
《購入》企画は面白いと思うけど内容は…もっと怖い話が読みたい！2013/11/05
ラルル
20
女子会なんて言うもんだから、あまり期待せずに読んだのですが…なかなか粒揃いの話でゾクゾクっと来ました。トップバッター神薫さんはどの話もよく出来ていて面白い。明神さんの『レナ…レナ』は外のトイレに行くたびに思い出しそう。田房さんは第二の岩井志麻子ですね(笑) で、「この本、当たりかな♪」と思っていましたがトリをとった作家さんは…うーん。文章の端々に見える著者の卑屈さが、下世話な内容と相まって不快感を感じました。なぜこの人をラストに持ってきたのかな？他の方々が良かっただけに非常に残念でした2013/09/04
