内容説明
1920年、パリ。一流のデザイナーの地位を手にしながら、初めて心から愛した男を事故で亡くし、悲しみにくれるココ・シャネル。天才音楽家でありながら、7年前のニンジンスキー振付の「春の祭典」初演を酷評され、悲嘆にくれるイゴール・ストラヴィンスキー。そんな二人が出逢った。「春の祭典」の過激なまでのオリジナリティに共鳴したシャネルは、ストラヴィンスキーを妻子と共に、パリ近郊の別荘に招待する。至高の芸術を求める二人は、たちまち恋に落ち、互いを刺激し、高め合い、心を解放し、苦しみさえも活力に変えていく。一人は自分たちの中に眠っていた新たな想像力を開花させ、シャネルは初めての香水創りに、ストラヴィンスキーは「春の祭典」の再演に魂と命を賭けていく…。
著者等紹介
グリーンハルジュ,クリス[グリーンハルジュ,クリス][Greenhalgh,Chris]
イングランド、マンチェスター生まれ。二冊の詩集を発表し、エリック・グレゴリー賞を受賞。結婚して二人の息子の父となる。ケント州に在住
酒井紀子[サカイノリコ]
東京都生まれ。1987年より洋画字幕翻訳及びノベライズ翻訳・著作に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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saburiman
1
芸術家同士の恋愛は、創作の上で良いエッセンスになることもあれば毒にもなるらしく。刺激的なココとの恋愛関係が始まり、ストラビンスキーは創作欲を掻き立てられ活発に作曲活動を行います。しかし同時にココへの所有欲が日に日に増していき、終には我を見失い創作どころではない状況に陥ることに。芸術家同士がうまくいったという話はあまり聞きません。結局、芸術家が心から愛することができるのは「美」なのかも。残念。2012/07/21
コホン
0
これがどれだけ事実とあっているのか知りませんが、読んでいてイラついた。ご都合主義がひどい。個人的にはシャネルのナチスへの協力が気になっているのでシャネル自体好きじゃない、という先入観があるのかもしれないけど、つまらなかった。2015/04/04
livres
0
シャネルのお話は、いつも刹那的。努力だけでは、才能と美貌と富の3拍子は揃わないだろう。イゴールが、シャネルを好きになるのは、何となく必然。でもシャネルは、イゴールのどこに恋したのだろう?イゴールの大舞台での失敗とシャネルの恋人の死。お互い慰みだったのだろうか?シャネルに会ったら聞いてみたい。1番愛したのは、誰ですか???2010/10/02
atsukippi
0
ガブリエル・シャネルはこの世にたった一人! 白いバレエはシャネルのために作ったんだろうなあ2010/04/06
のんちゃん’
0
★★☆ココ・シャネルという女性像に憧れます。ナチュラルでは無いけれどセンスを武器に世の中と戦う姿はやっぱりカッコイイ。そんなココの恋愛を知りたくて読みました。ストラヴィンスキーもココも個性が強く自分を曲げない…なかなか強烈なストーリーでした。2009/12/31