竹書房文庫
今度は愛妻家

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  • サイズ 文庫判/ページ数 228p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812440513
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0174

内容説明

かつては売れっ子カメラマンとして名も実力もあったが、今はロクに仕事もせずにぐうたらな毎日を送っている北見俊介。女性に甘く、気ままに生きる典型的な駄目亭主だ。大の健康マニアの妻さくらはそんな夫に文句を言いながら何くれとなく世話をやいている。クリスマス直前に、半ば強引に連れていかれた子作りのための沖縄旅行から1年後。相変わらず、だらけた毎日を過ごす俊介は、なぜか一枚も写真を撮ることができない。ある日、いつものように軽口をたたく俊介に、「子供を作る気がないなら、別れて」と悲しげな表情で告げるさくら。以前とは微妙に違うさくらの態度に、俊介は平静を装いながらも胸がざわめく。喧嘩が絶えなかったけれど穏やかで楽しかった夫婦生活が、どこでどう狂ってしまったのか…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うりぼう

47
同級生の間で評判になり、明代さんと観に行こうと約束したが、果たせず、代わりに明代さんに買ってもらった。読み始めは、なんとツマラナイ夫婦喧嘩の本と思ったのですが、173頁から俄然面白くなる。人間、ガマンが肝心。人は見たいものを見る。前に進むより、佇む幸せもある。当り前の説教はいらない、後悔の海に溺れ、刻々と幻想に絡め取られる人を常識で救う必要があるのか?周囲の暖かい想いを超えて2人であり続ける選択があるのかと思った。俺の想像もつかないことを言ってくれない人でもいないよりまし。海の響を懐かしむ。2010/04/23

エンリケ

43
世の夫達には身につまされる内容。妻の事を理解しようとせず、側に居るのが当たり前だと思っている。でも或る日突然そんな妻が居なくなったら夫達はその時初めて狼狽え、後悔するだろう。好きで一緒になった筈なのにそんな夫婦がいかに多い事か。作品は映画のノベライズという事で、文章もストーリーも至ってシンプル。読む前の予想に反し軽妙な会話がコミカルだった。最後にちょっとしたサプライズも用意されているが、良くも悪くもアクの少ないさっぱりした内容。でも最後の妻との別れのシーンは切々と身に染みた。映像なら落涙必至かも。2016/01/06

雨巫女。@新潮部

11
私とは、逆なんですね。私は、愛夫家と名乗ろうかな。なんか、いきなり会えなくなると、いなくなった実感がわかないです。2010/09/27

ときわ

4
リアル読友から借りる。薬師丸ひろ子豊川悦司出演の映画。北見がカメラマンとして食べていけるようになって結婚した二人。それから6年さくらは子供が欲しいと思ってるのに北見がその気になってくれない。さくらの提案で沖縄へ子作り旅行へ。弟子の誠、オカマの文さんは仕事をしない北見を心配してる。北見はさくらが旅行にでも出かけようものなら「オレのメシは!」なんて言いながら過去に浮気もし女優志望の蘭子にも迫り、なんだかダメダメじゃない?豊川悦司だと思うから許すけど…さくらはみのさんの健康情報マニア⁈それなのに…夫婦愛のお話。2020/01/24

ぽんまま

4
この奥さん、薬師丸ひろ子さん。ぴったりだと思いますね。映画が観たくなりました。DVD借りなくちゃ・・・そうか~・・そうだったのか。って展開と人物構成ですね。我が家は子どもがいるので夫婦2里の暮らしは良く分りませんが、長年夫婦しているとこんな感じってのはうなづけました。でも、泣けなかったぁ・・2010/06/20

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