竹書房文庫
幽刻記―現代百物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 221p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784812436837
  • NDC分類 147
  • Cコード C0176

内容説明

怪というものは逢おうとして逢えるものではない。他の誰かの遭遇譚を集めようにも、拾おうとして拾えるものでもない。霊感のあるなしに関わらず、何がしかの「縁」がなければそうそう出くわすことのない相手と言えよう。しかしながら世の中には、ひょっとして怪のほうから訪ねてくるのではないか、もしや怪の親戚かと思うほどあの世と縁の深いこの世人がいる。そのひとりが西浦和也こと“にしうらわ”である。彼のもとに舞い込んだ恐ろしき客人の話を百、ここに披露してもらった。百物語の言い伝えが確かならば、読み終えたその時、あなたの小指にもひとつ、闇の縁(えにし)が結ばれているかもしれない…。

目次

第1夜 猫が啼く
第2夜 最期の映画
第3夜 白い馬
第4夜 におう
第5夜 お帰りなさいませご主人様
第6夜 おいなりさん
第7夜 十四人目の名前
第8夜 開かずの間
第9夜 青い家
最終夜 地下のショーパブ

著者等紹介

西浦和也[ニシウラワ]
怪談蒐集家。老舗怪談サイト“コ・ワ・イ・ハ・ナ・シ・ヤ・ミ・ノ・サ・サ・ヤ・キ”の管理人。十数年前、勤務していた警備会社で、怪異を体験し、それを切っ掛けに怪談の蒐集を始める。「新耳袋 現代百物語(メディアファクトリー刊)」の取材協力及び、同トークライブの出演を続ける傍ら、自ら怪談書籍の企画なども手がける。「不思議ナックルズ(ミリオン出版刊)」などにレギュラー・ライターとして、取材記を執筆中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

145
百物語は本当に贅沢でいいですね!同じ頁数でも得した気分になりますから、一冊の本を仕上げるのは誠にご苦労様で大変だと思いますが、怪談作家の皆さんには今後ともどんどん出して頂きたいですね。短いけどスリル満点で強烈なインパクトの一編。『崖の上の駐車場』Tさんは北陸へ奥さんと旅行し切り立った絶壁で有名なK岬の崖の上にある駐車場に車を停め、怖がる奥さんを車内に残して一人で崖の先端へと向かう。彼が夕日を眺めていると突然「助けて!」と奥さんの悲鳴が聞こえる。急いで駆けつけると車がゆっくりと崖の方へと進んでいるのだった。2020/11/08

ヒデキ

24
西浦和也さんの語り口のように優しい文章が、気持ちを怖さと暖かい気持ちに導いてくれました。 2021/08/11

かおりんご

24
ホラー。西浦和也さんと言えば、「青い家」と「獄の墓」なのだけど、その「青い家」が収められています。どの話も短くて、サクサク読めます。はじめに書かれているように「触り」のある話が入っているかと思うと、ちょっと背すじがゾクっとしました。「おいなり」さんの話は好き。2020/11/28

澤水月

4
このシリーズの常(…あ、今回は超怖じゃないのか)なれど、特に後半にいくにつれ誤字スゴすぎ。短編集なんだからまず1校は始めから、2校は後ろの章から行うことをオススメしたい。…2校するヒマないのか(笑)。某1編が「作者本人がネタバレしてどうする! 構成おかしいよ!」と叫びたくなる惜しいのがあったり。ラストの話はいい。2009/03/30

いきもの

3
怖さ控えめ。ファンタジックな「おいなりさん」が良かったかな。2015/05/04

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