出版社内容情報
怪談語り日本一を決める「怪談最恐戦2019」最恐位、元火葬場職員が語る本当にあった怖い話!
内容説明
「怪談最恐戦2019」にて頂点“怪談最恐位”に輝いた元火葬場・葬儀屋職員の下駄華緒が満を持して怪談本デビュー!繁華街の路上生活者から放たれる強烈な死の薫り「腐敗臭」、怪異に命を狙われる超危険な職場経験談「中にいる」、古い宿舎に現れた凶悪な侍「乗っ取り」、著者のバーテン時代に身に降りかかった戦慄の実体験「赤い女」、神社で禁忌の祈願をした恐ろしい代償「願い事」、古びた旅館に隠された開かずの間の謎に著者自身が挑む「とある旅館」等の怪異譚に加え火葬場の実体験談を収録。現場で見聞きした生々しい恐怖の数々に震える!
著者等紹介
下駄華緒[ゲタハナオ]
2018年、バンド「ぼくたちのいるところ。」のベーシストとしてユニバーサルミュージックよりデビュー。前職の火葬場職員、葬儀屋の経験を生かし怪談師としても全国を駆け回る。怪談最恐戦2019怪談最恐位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
48
火葬場で働いていた作者さんが体験したことを中心にした物語。2021/03/30
あたびー
34
元隠坊さんで後に葬儀社勤務を経てミュージシャンという変わったというか適材というかの実話怪談師さんのご本。火葬場や葬儀社の話と、普通の実話怪談も入っています。私が興味深く読んだのは、怪談よりも途中途中に挟まっている火葬場事情とでも言うべきエッセイ。お棺に入れて良いもの悪いもの(今はほとんど入れさせてくれませんね)とか、重いご遺体軽いご遺体、脳は臭いなど。葬儀やお墓の事は、古来からの様々な風習が垣間見られるものごとですから、興味がつきませんね。2021/06/16
かおりんご
32
ホラー。下駄さんの話を読むのは、これが2冊目。はじめにエッセイ的なのを読んだのだが、内容がかぶっているなと感じた。もちろん、こちらの方がホラー味がたっぷりあるのだが…。実は、私、葬儀場で不思議な体験をして(私と親族、葬儀会社の人も一緒に体験をした)、思わず「今のって怪異ですか」と聞いたのだが、あっさりと否定されてしまった。でも、この本を読むと、もしかするとお客である私をビビらせないために言ったことだったのかな?と思ったりもした。珍しい仕事なだけに、大変興味深かった。2022/11/12
ネムコ
27
バンドマンで、元火葬場職員で、元葬儀社勤務。見返しの写真はちょっとコワいおにいさんだが、文章も考え方もとても真面目。幽霊は何か伝えたいことがあるに違いない。それを汲んであげられたら、と語る。火葬場や葬儀社の裏話も興味深い。この方の本が出ていたらまた読んでみたい。2022/12/03
澤水月
21
火葬場職員・葬儀社勤務経験による怪奇譚と豆知識コラムが非常に興味深い。お骨へのさまざまな対し方、葬儀場での霊より恐ろしい人間模様、心温まる綺譚。水死者と焼死者、それぞれ火葬の大変さが綴られておりハッとした(ちょうど震災10年ごろ読了ということもあり)。死にまつわる現場以外の怪奇談は少し弱い気も。死者と遺族への心配りが効き、心霊怪奇譚でない実話も多いが得て損はない知識。ただ伝え手がよほど注意心掛けないと露悪ルポになる繊細な話題なので経験者誰もが出せる本ではないかと思う2021/02/18