内容説明
怪異が起こる場所にはいったい何があるのか?いわくのある現場に訪れ、怪談を蒐集する著者が綴る恐怖の一冊。工事のために訪れた家で、作業を進めるたびに起こる怪異、衝撃の結末「空き家」、信号で止まるたびに景色が真っ赤に染まって見える交差点、その訳は…「視野」、職場で一緒になった男から聞いた奇妙な話「カミサマを捨てる」など35編を収録。
目次
「母」と「女」
二年一組の黒い影
いさかい
鏡台
六本
落とされる
寮の鏡
空き家
野村の話
万引き〔ほか〕
著者等紹介
吉田悠軌[ヨシダユウキ]
怪談サークルとうもろこしの会会長。怪談の収集・語りとオカルト全般を研究。オカルトスポット探訪雑誌『怪処』発行。ライター業を中心にTV映画出演、イベント、ポッドキャストなどで活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
190
ベテラン吉田悠軌さんは、前書き後書きを一切書かれない「男は黙って」のタイプみたいで本書にはやや古典的な怪異が多いですね。そのせいか今回は昔ながらの話に既視感デジャヴを覚える事も多々ありましたが、でもこれは例外で中々に捻られたサイコ風味の気色の悪いお話ですよ。『パントマイム』公共構造物の設計などを行う企業でダム設計チームに携わる同期のAがパントマイムさながらの動作を一心不乱に反復していた。気分転換に自己流の体操でもしているのだろうと思って放っておいたのだが、暫くするとAが無断欠勤しているとの話が流れて来た。2021/01/05
HANA
69
実話怪談集。怪談ルポも書いている著者だけあって、現実と幻想のあわいに佇むような作品にいいものが多いように感じる。特にその感が強く感じるのは「天狗の森」や「韓国軍基地」の様な特定の場と強く結びついたような話や、都市伝説と結びついた「ラブホテルの鏡」や「廃病院のカルテ」昔懐かしい怪談を思わせる「校舎五号棟三階」等、興味深い話が多い。川奈まり子もそうだけど、こういうルポに通じるような実話怪談は本当に好き。ただ残念なのは今回特に誤植が酷く、中には途中で登場人物が変わってしまうものも…。こういうの気が削がれるなあ。2019/04/02
ヒデキ
33
やっぱり怖かった・・・2021/11/28
かおりんご
22
ホラー。今回も、おそろしかったです。シーハナで聞いた話もあったけれど、都市伝説の元になった話が大変興味深かったです。入っちゃいけないところにいって、なんかを持って帰るなんて、もってのほかですね。2021/03/21
ラルル
17
怪談系の番組でお馴染みの吉田悠軌さん。映像では面白いけど本はどうなの?とあまり期待せず読んだけど…いや、面白かった! 都市伝説の元を辿るのは悠軌さんらしさがあり、読ませる文章でぐいぐい行く。興味深かったです2021/12/20