内容説明
アブない人たちと、説明のつかない怪現象―無類の怪談マニアである徳光正行が、日頃から見聞きしている黒い話を一冊にまとめた人気シリーズ。趣味の覗きをしていて遭遇した異様なモノたち「覗き屋イチの話」、夜中にエレベーターに乗り合わせた女の凶行「エレベーターにて」など、狂気と怪異が交錯する恐怖の数々。遺されたのは底知れぬ穽ばかり、いつでもあなたが堕ちるのを手ぐすね引いて待っている。
目次
鏡越し
防砂林の秘め事
傘ハウス
永遠の怪我
死女神
テレクラ四奇譚
夢の中で
視えるから
強い想い
狂犬〔ほか〕
著者等紹介
徳光正行[トクミツマサユキ]
1971年神奈川県茅ケ崎市出身。テレビ、ラジオ、イベントの司会などで活躍しながら二世タレントとしての地位を築く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
57
実話怪談集。心霊物と狂気物とが半々くらい収録されている。前者はともかく後者は最近少ないので、読んでいて嬉しく思う。「あの日の思い出」とか「テレクラ四奇譚」とか、その中でも高レベルのものが含まれているし。著者の洒脱な語り口と作中の話者のアヤシげな様子がいい具合に絡み合って、読んでいて楽しいのもまたいい。先の「テレクラ四奇譚」とか「覗き屋イチの話」とか、話者が怪しすぎて、もうね。それでいて話が、実に嫌な感じで進むのもまたいい。このシリーズ、最初は芸能人の筆の荒びかと油断してたけど、終わるのが残念でならない。2017/10/01
鬼灯の金魚草
33
覗き屋イチさんは身体が五体満足では無くなってしまうのに、覗きをやめられないなんて、そんなに面白いのだろうか?わからない。あの日の思ひ出のよ麗華さんは結局幸せだったんだろうか?会話だけ、の女の子もあとちょっとだけ頑張って欲しかった。 2017/09/07
澤水月
27
決して品行方正とは言い難い怪しい人々の体験談、メタクソ面白い…! 「怪異と語り手、どちらがイヤか」と笑えもするテレクラマニアや覗き屋の遭遇する話、ゲス不倫真っ青な壊れた感覚の人々に悶絶。採話に苦労したそうだがもっと読んでいたい。シリーズ終わるの?!残念すぎる。(本当に失礼ながら)まさか徳光息子さんにこんな才が… 人脈広さ大切なんだろうなぁ。ミッツといい宝の血脈。 全く偶然ながら同月刊行の竹の他著者本に謹厳な人物に秘められた 悍しさ描く似た話あり怖い。職業やその嗜好まで一緒で驚き(確実に違う出元なのに!2017/09/02
hannahhannah
17
怪談手帖シリーズ第三弾。これにて完結。今回も心霊系と狂気系の話を収録。「覗き屋イチのはなし」が良かった。漫画家の山本英夫の「のぞき屋」と「殺し屋1」を合わせた感じだろう。狂気系かと思いきや、心霊系の話だった。「激変」もこっくりさんの話なのに、ラストの話者の一言が冷徹だった。話者は倫理的に狭量なんじゃないのかね?著者がタレントのせいか、分かりやすく読みやすい文章で、大して怖くない話でもテンポ良く読んでいけた。全体的に平山夢明の『「超」怖い話』と『東京伝説』をソフトにした感じの話が多かった。狂気系の話は良い!2017/10/03
ラルル
15
面白かったです。徳光さんならではなのかな? キャバ嬢やAV嬢、テレクラで女性を漁る男など、性に関連した所から出てくるネタが多いですね2018/09/17