感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
132
カバーイラストの憎き相手を呪い殺そうと企んで藁人形に針を突き刺す話はありませんが、筋金入りの恐怖が堪能できる15編の文字通り「悪意怪談」傑作短編集です。『じゃんけんおじさん』通学途中に突然じゃんけん勝負を仕掛けて来る変なおじさんは勝つと気前よくお菓子をくれるのだが、負けると頭上に大鎌が!『夢魔』『特別』は行き過ぎた母性愛の話。『冷蔵庫』は暴力をふるう父が錯乱の果てに母と娘に本気で襲い掛かった狂乱の夜。小刀で必死に応戦し何とか終息した一年後母が冷蔵庫に向けて話しかける。中には西瓜かと思いきや何と父の生首が!2020/01/26
さといも
15
前作は幽霊だったけど今回は生きている人間の恐怖。忙しい時に短編集はいつでも本を置けると思っていたらいつでも読めるやと、本から遠のいてしまった。それでも読むと背筋がゾクゾクして楽しかった。2018/02/11
霧香
5
〇 帯が怖い。狂った人との望んでない接触が一番怖いのかもしれない。2019/12/22
銀華
5
小説投稿サイトから抜粋された怪談話。『ためしに怪談きいたら、やっぱり幽霊いるし怖すぎた。』は幽霊の話だったけど、今巻は生きている人間の話。近所で見掛ける人だったり、知人だったり、親しい間柄の人間や家族の中でさえ、狂気に陥った人の話があったけど、母親や妻が精神的に狂っている話が多め。その中で『誰が死んだ』がカルト教団の話だったので、物珍しさに印象が残りました。もう少し怖さが欲しいと云うより、表現が欲しいところ。気軽に読めるのが良い点なので、今後も読むと思います。2018/10/03
dotkawahagi_bk@だいたいホラー小説しか読まない
4
底のしれない人の悪意。それはどこかで牙を向き他人に襲いかかる。今日は大丈夫でも、明日は自分自身が餌食になるかもしれない。そして、自分自身もいつしか悪意で誰かを害してしまう日が来るかもしれない。 *** 人間の悪意や人間の怖さが題材の話の怖い話集。読んでて釈然としない話が多くてちょっと残念だったかも。 「罪と罰ショウ」のとち狂ってる感じはよかった。話はかなり痛そうな話だったが。 「パパは檻の中で生きている」もなかなか怖かった。2025/01/30