【佐賀店】 子どもに寄り添う心『兎の眼』
笑顔の小谷先生も、教員ヤクザと呼ばれる足立先生も、小谷学級の子供たち、処理所の子供たちも、みんな大切な先生。
こんなに小さな本の中に、タカラモノにしたいもの、忘れたくないもの、たくさんの輝きがつまっています。
学校中で問題児扱いされている塵芥処理所に住む子供たち。
大学を出たばかりの小谷先生が受け持った小学一年生のクラスにいる鉄三もその一人。
物語は鉄三が無残にも引き裂いたカエルを踏みつけ、騒然とした教室の風景から始まります。
学校では一言も口をきかない鉄三がなぜそのような激情を見せたのか。
若い小谷先生は迷い苦しみながらも心を開かない鉄三に向き合い、子供たちの心に寄り添っていきます。
心を痛める問題に、お嬢様育ちの小谷先生は涙をこぼしてばかり。
それでも誰の真似をするでもなく悩んで悩みぬいて自分の在り方を見つける小谷先生はとても美しい。
教師であった灰谷健次郎が書く子供たちは愛らしく、時に憎らしく、その瞳を輝かせています。
乱暴な言葉で、でも誰よりも子供たちや小谷先生と真剣に接する足立先生は健次郎の分身です。
健次郎と一緒にタカラモノを見出す喜びをぜひ感じてください。
(佐賀店 Y.M)




