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【福井店】 宮下奈都さん最新作『終わらない歌』

宮下さんの作品に共通して感じるものがある。
それは前に一歩踏み出す力を与えてくれる「手」の存在だ。

前から手を差し伸ばして引っ張ってくれるようなものではなく、
そっと背中を押してくれるような、寄りそうような。

けれど、『終わらない歌』にはそれだけでなく、これまでにない力強さを感じた。
グイッと引っ張られるような。
それこそ一緒にに歌い出してしまうような力強さだ。

『よろこびの歌』が産み落とされた卵の中で
雛の形が定まって行く物語であったとしたら、
『終わらない歌』は雛が殻を破る瞬間の物語だ。

溜め込んでいた、くすぶっていた熱量が内から外へと放出されていく。
その瞬間の輝きと力強さに胸が自然と高鳴る。
宮下さんのエールが響いてくるのだ。

『よろこびの歌』から3年。
彼女たちは今も歌っている。そして、これからも。
次に彼女たちに出会う時はどんな歌を歌っているのだろうか。


(福井店 奥野智詞)

終わらない歌
宮下奈都
実業之日本社 (2012/11 出版)
ISBN:9784408536156
価格:¥1,365 (税込)

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2012.11.19 注目の本  文学

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