ベテラン科学記者が難しくなりがちな素粒子論と宇宙論を分かりやすく解説。『宇宙はこう考えられている―ビッグバンからヒッグス粒子まで』
昨年2012年は金環日食・金星の太陽面通過など大きなイベントがあった天文・宇宙の世界。
普段宇宙に興味のない方でも空を見上げたことと思います。
また昨年はヒッグス粒子がほぼ発見されたというニュースも流れました。ヒッグス粒子とは1964年にピーター・ヒッグス氏が提唱した理論です。宇宙の物質が質量を持つ理由、そして銀河、惑星、人間が存在する理由を説明する「神の粒子」で、今までその存在は確認されていませんでした。
が、普通の方には「ヒッグス粒子って何?」「何がすごいの?」状態だと思います。
著者の青野さんは、宇宙の成り立ちなどを解説するとともに、ヒッグス粒子を発見した、CERN(欧州合同原子核研究機関)のホイヤー所長のたとえ話を引用し、ヒッグス粒子についてこう説明しています。
大きな会場にたくさんのジャーナリストが集まっているとします。(中略)有名なスターだったら(たとえばヒッグス博士だったら)、もっとジャーナリストが寄ってきて、ぜんぜん前に進めなくなります。さらに質量が増え、『ヒッグス博士は、とても重くなる』わけです。
来年2014年には、小惑星探査機「はやぶさ2」が1999 JU3(予定)という小惑星に向けて打ち上げられる予定です。太陽系空間にある有機物や水がどのようなものなのか、そして地球上の生命や海の水との関係はどうなっているのかについて6年ほどかけて調査する予定です。この本を読めば「はやぶさ2」や宇宙について一層理解が深まることでしょう。
急速に解明されつつある宇宙の成り立ちの謎。それらをもっと深く理解し楽しむために、宇宙論や天文学、素粒子物理学の、歴史的発展や全体像をおさらいしてみよう。
宇宙はこう考えられている ビッグバンからヒッグス粒子まで
青野由利
筑摩書房 (2013/04 出版)
ISBN:9784480688965
価格:¥861 (税込)
(編集部 福田志摩)




