《祝・東京スカイツリー開業》 「塔」と「タワー」を考察する本、あつめました。
新しいタワーができるたびに、都市や街は変化してきました。古くは1889年のパリ、エッフェル塔。その翌年には東京に「浅草十二階」という名で親しまれた凌雲閣が早くも誕生し、大阪には1912年に通天閣(初代)が建設されました。戦後には1953年に名古屋テレビ塔、1958年に東京タワーが立ち、1964年には京都タワー、1989年には福岡タワーがそれぞれ開業しています。
そして2012年5月にぶじ開業した世界一のタワー、東京スカイツリー。634メートルの高さをもつこのタワーは東京という都市を、そしてその足元の街をどのように変えていくのでしょう。そのことを考えるには、過去にに誕生したさまざまな塔やタワーの来歴を知ることがいちばん。そこで今回は、「塔」と「タワー」と都市や街とのかかわりについて考察した本を選んでみました。
スカイツリーの向こうにはまだ見ぬ町があった。押上、向島、北千住、立石、小岩など、明治以来の東京の広がりによってできた「新しい下町」。路地裏、花街を歩き、銭湯につかり、居酒屋で飲みながら、同潤会やモダニズム建築に江戸東京の田園都市の幻影を見る―町歩きの達人が、それぞれの町の歴史、個性、魅力を探り出した「新東京論」。
→「書評空間」で書評を読む
→「書評空間」で書評を読む
東京スカイツリーの地元、墨田区生まれで雑誌『PLANETS』の中核スタッフでもある著者が古今東西の塔やタワーをめぐる言説を読み解き、〈タワー的公共性〉〈拡張近代〉をキーワードに、「インフラ」「タワー」「タウン」「コミュニケーション」「ビジョン」の5つの切り口から、スカイツリーによって示唆される未来の可能性に迫った渾身の「スカイツリー」論。
世界に類を見ないタワー大国ニッポン。タワーの歴史から珍塔・名塔の紹介、タワーキャラクター、今は消えた塔まで網羅。写真・データ多数収録。読むと「塔見」の旅に出掛けたくなる。
千年前に予言されていた、新タワーの「幸運」とは? 二つの電波塔の、隠された正体とは? 平将門、太田道潅、徳川家康、西郷隆盛、丹下健三...二つのタワー、そして皇居。江戸・東京の鬼門に潜む『点と線』が、浮かび上がる。
創設者・前田久吉の巨大電波塔計画、鳶職たちが命をかけた世紀の大工事、起死回生のライトアップ―。50周年を迎える東京タワー、その裏方たちの物語を開業当時からの貴重な写真・資料とともに伝えるノンフィクション。
将棋の王様・阪田三吉の軌跡と大大阪の空間性、新世界の荒廃と飛田遊廓、ジャンジャン町の隆盛。産業資本と大阪政界の思惑の一方で、借家人同盟、野武士組、女給たちが立ち上がる...塔のみえる場所で、人々は彷徨い、遊び、闘い、そして何を生んだか? 圧倒的密度で描く、大阪ディープサウス秘史。
→新聞書評ピックアップを読む
→新聞書評ピックアップを読む
浅草十二階、大阪城天守閣、東京タワー、通天閣、太陽の塔、六本木ヒルズ森タワー、東京スカイツリー...都市のランドマークとして、大衆が集うにぎわいの中心として、歴史を刻む媒体として、復興のシンボルとして、古来、天に向けてそびえたつ存在に人々は魅了され、さまざまな想いを託してきた。物見の塔、公共の塔、電波の塔、大衆の塔、ひとがたの塔、都市の塔、塔の塔―7つの視点から、近現代日本のタワーの変遷をたどり、その意味を問い直すことで、人類文明の本質に迫る。
関東大震災で失われた浅草凌雲閣、通称「十二階」。眼下に吉原を望み、日本初のエレベーター、百美人、戦争絵を擁し、絵や写真となり、見世物小屋、広告塔としても機能したこの塔の眺めが、啄木や花袋らのまなざしをとらえ、「近代」の欲望を体現する。新たにコラム「飛行機は空の黒子」「魔法使いの建てた塔」を増補。
建設当初は散々批判され、長いこと一時的なものと見なされていた鉄塔が、現代建築の欠点をもちながらも、どのようにして、一世紀の間にパリの象徴となったのだろうか? この疑問は現在まで十分に議論されているとは言い難い。本書はこの疑問の解明を試みるものである。
(編集部 A.N.)













