《キノミナの本棚》 番外編 - 本屋大賞の予想を外してしまった人の本棚
2012年の本屋大賞は、三浦しをん さんの『舟を編む』に決定しましたが、書店スタッフの間でも本屋大賞をどの作品が取るのかは大きな話題。それぞれが自分のお気に入りのノミネート作品を大賞と予想して、その本のどこが面白いのかについて熱弁を振るうのです。
今回は、そんな本屋大賞の予想を外してしまった人の本棚を、新宿南店3階のオリジナル企画「キノミナの本棚」の番外編としてご紹介します。
本屋大賞の予想を外してしまった人の本棚
書物にまつわる謎解き小説をビブリオミステリーと呼ぶそうです。
書物の周辺で事件が起こる場合もあれば、一冊の本を探しだすこと自体が謎解きになる場合もあります。
古今東西、書物の大海原は広すぎて、どんな読書家でも、本屋でも司書でも、知らない書物の方が圧倒的に多いのです。
だからでしょうか、書物の傍にいる人は、探偵気質を備えているのです。大海原から、その一冊を掬い上げるために。
書物を愛する全ての方へ。(編集部 藤崎)
◆本屋大賞に予想した本
紫陽花の季節には北鎌倉へどうぞ。
扉絵に描かれた通りにビブリア古書堂の前から鎌倉方面へ歩いて"あじさい寺"明月院へ。
ビブリア古書堂に紫陽花がよく似合う理由がわかるでしょう。
そのまま緩やかな坂道を上って、鶴岡八幡宮まで足をのばしてみましょうか。
そうそう、後書きにもありますが、北鎌倉駅の近くに古本屋さんはありません。そのかわり、八幡宮の脇を通って鎌倉駅へ向かう途中に、扉絵のビブリア古書堂によく似たたたずまいの古本屋さんがありました。
あの扉絵...。懐かしい北鎌倉の駅。
不思議なもので、かつて18年間、毎日車窓から眺めていた風景なのに、ビブリア古書堂は確かに在った気がしています。
◆最近読んだ本
宮部みゆき×古本屋探偵。面白いに決まっている、と思いましたが、やっぱり面白かった!
東京下町で古本屋を営むイワさんと、じいちゃん孝行な16歳の稔。愉快な爺孫コンビが軽快に謎解きします。
今回のご紹介した書籍の中で、ビブリオミステリーという横文字が似合わない唯一の本です(笑)
東京下町で古本屋を営むイワさんと、じいちゃん孝行な16歳の稔。愉快な爺孫コンビが軽快に謎解きします。
今回のご紹介した書籍の中で、ビブリオミステリーという横文字が似合わない唯一の本です(笑)
書籍探しの名探偵になるために必要な条件は、
①調査の取っ掛かりをつかむちょっとした勘
②絶対に見つけてやるんだ、という執念
③他の人には無理でも自分には見つけられる気がする、という根拠のない自信
④本屋の神様のご加護
以上
①調査の取っ掛かりをつかむちょっとした勘
②絶対に見つけてやるんだ、という執念
③他の人には無理でも自分には見つけられる気がする、という根拠のない自信
④本屋の神様のご加護
以上
例えば、検索しても絶対にヒットしない本の問合わせや、暗号のような問合わせを受けた時、「この人はなぜ、今その本が欲しいのか」をじっくり考えて、手掛かりを得ることがあります。
ある人と、一冊の本との絆。お調べする中でお客様からこっそり教えていただいた小さな物語は、数年経っても記憶に残ります。
あたなたにもあるのではないですか?本当は読みたかったはずなのに、すっかり忘れていた本が。
ある人と、一冊の本との絆。お調べする中でお客様からこっそり教えていただいた小さな物語は、数年経っても記憶に残ります。
あたなたにもあるのではないですか?本当は読みたかったはずなのに、すっかり忘れていた本が。
チーズと図書館に生えている場合に限り、適度なカビの匂いは人を幸せにする。
「知の宝庫」のど真ん中で、本を開いたまま結局一頁も読まずに微睡む贅沢...
「図書館はコーヒーが出ない喫茶店か!」と主人公の司書に叱られそうですが...
コーヒーが出ない喫茶店上等!図書館は市民に愛されている。
「知の宝庫」のど真ん中で、本を開いたまま結局一頁も読まずに微睡む贅沢...
「図書館はコーヒーが出ない喫茶店か!」と主人公の司書に叱られそうですが...
コーヒーが出ない喫茶店上等!図書館は市民に愛されている。
晩秋のすすき野原から始まる、鄙びた市立図書館の半年間。
個性豊かな市民のみなさんが、謎や思い出を携えてぽつりぽつりと図書館へやって来ます。
最終章のタイトル「清明」とは、春分から15日目、4月6日頃のこと。
物語は春爛漫、野の花のむせ返るよう匂いの中、れんげ野原で大団円を迎えます。
個性豊かな市民のみなさんが、謎や思い出を携えてぽつりぽつりと図書館へやって来ます。
最終章のタイトル「清明」とは、春分から15日目、4月6日頃のこと。
物語は春爛漫、野の花のむせ返るよう匂いの中、れんげ野原で大団円を迎えます。
紙がぎっしり詰まった重たい鞄を下げて、注文用紙を挟んだバインダーを片手に「お世話になりま~す!」
と元気に書店にやってくる、そう、あの人が「版元の営業さん」。お客様に直接本をお勧めできない分、本が読者に届くことを切望している人。
あなたが吸い寄せられるようにその一冊を手にした瞬間、棚の陰から親しげな微笑みを浮かべてこちらを見ている人物がいたら、それはたぶん...
と元気に書店にやってくる、そう、あの人が「版元の営業さん」。お客様に直接本をお勧めできない分、本が読者に届くことを切望している人。
あなたが吸い寄せられるようにその一冊を手にした瞬間、棚の陰から親しげな微笑みを浮かべてこちらを見ている人物がいたら、それはたぶん...
<上巻>
特に修道院の中の、写本を作る工房の様子には心が踊る。
羊皮紙に一字一字書き写され、鮮やかな細密画で飾られる。気の遠くなるような時間をかけて、この世の書物が一冊増える。書物そのものが芸術であり、財宝になる。
かつて畏敬と畏怖の対象であった書物の、遠い遠い末裔である現代の紙の書物。
紙の書物は絶対に滅びない。
⇒下巻はこちらです
特に修道院の中の、写本を作る工房の様子には心が踊る。
羊皮紙に一字一字書き写され、鮮やかな細密画で飾られる。気の遠くなるような時間をかけて、この世の書物が一冊増える。書物そのものが芸術であり、財宝になる。
かつて畏敬と畏怖の対象であった書物の、遠い遠い末裔である現代の紙の書物。
紙の書物は絶対に滅びない。
⇒下巻はこちらです
◆いま読んでいる本
古書店店主の著者が自身の痕跡本コレクションを大公開。
味わい深い(正体不明の)痕跡から元の持ち主がどんな人物だったのかを推理します(妄想します)。
人の手を渡った本には物語がある。本だけではなく、人間にも興味津々の著書が元の持ち主のささやかな(本人大真面目な)物語に寄り添います(ツッコミを入れます)。
味わい深い(正体不明の)痕跡から元の持ち主がどんな人物だったのかを推理します(妄想します)。
人の手を渡った本には物語がある。本だけではなく、人間にも興味津々の著書が元の持ち主のささやかな(本人大真面目な)物語に寄り添います(ツッコミを入れます)。
"若し、それがなかったら、あたしは、これほど古本に狂わなかったでしょうな。そして、まともな道を歩いてたに、違いないんです、ええ。でも、あたしは、本の悪魔に、その時、魂を売ってしまった。その時から、本の虫が、私の躰に巣喰い、いまや骨の髄まで喰い荒らしてる、ハッハッハッ......。"
◆これから読みたい本
田舎町で図書館の館長を務めるジョーダン・ポティートは、身の不運を嘆いた。
前の日に口論した中年女性が、あろうことか彼の図書館で他殺体で発見されたのだ。
その被害者はジョーダンや彼の母親らの名前と、聖書からの引用を記した奇妙極まるメモを隠し持っていた。
殺人の容疑者となったジョーダンは、身の証しを立てるために犯人捜しを始めるが―アガサ賞、マカヴィティ賞の最優秀新人賞を受賞した人気シリーズ第1弾。
[BookWeb書誌より]
前の日に口論した中年女性が、あろうことか彼の図書館で他殺体で発見されたのだ。
その被害者はジョーダンや彼の母親らの名前と、聖書からの引用を記した奇妙極まるメモを隠し持っていた。
殺人の容疑者となったジョーダンは、身の証しを立てるために犯人捜しを始めるが―アガサ賞、マカヴィティ賞の最優秀新人賞を受賞した人気シリーズ第1弾。
[BookWeb書誌より]
十セントの古本の山から、数百ドルの値打ちの本を探しだす―そんな腕利きの"古本掘出し屋"が何者かに殺された。
捜査に当たった刑事のクリフは、被害者の蔵書に莫大な価値があることを知る。
貧乏だったはずなのに、いったいどこから。
さらに、その男が掘出し屋を廃業すると宣言していた事実も判明し...古書に関して博覧強記を誇る刑事が、稀覯本取引に絡む殺人を追う。
すべての本好きに捧げるネロ・ウルフ賞受賞作。
[BookWeb書誌より]
捜査に当たった刑事のクリフは、被害者の蔵書に莫大な価値があることを知る。
貧乏だったはずなのに、いったいどこから。
さらに、その男が掘出し屋を廃業すると宣言していた事実も判明し...古書に関して博覧強記を誇る刑事が、稀覯本取引に絡む殺人を追う。
すべての本好きに捧げるネロ・ウルフ賞受賞作。
[BookWeb書誌より]
<上巻>
翻訳ミステリー大賞受賞作。
100年前から行方が知れなかったハガダーが発見された―連絡を受けた古書鑑定家のハンナは、すぐにサラエボに向かった。
ハガダーはユダヤ教の祈りや詩篇が書かれた書で、今回発見されたのは実在する最古のものと言われ、ハガダーとしてはめずらしく、美しく彩色された細密画が多数描かれていた。
鑑定を行なったハンナは、羊皮紙のあいだに蝶の羽の欠片が挟まっていることに気づく。
それを皮切りに、ハガダーは封印してきた歴史をひも解きはじめる...。
[BookWeb書誌より]
翻訳ミステリー大賞受賞作。
100年前から行方が知れなかったハガダーが発見された―連絡を受けた古書鑑定家のハンナは、すぐにサラエボに向かった。
ハガダーはユダヤ教の祈りや詩篇が書かれた書で、今回発見されたのは実在する最古のものと言われ、ハガダーとしてはめずらしく、美しく彩色された細密画が多数描かれていた。
鑑定を行なったハンナは、羊皮紙のあいだに蝶の羽の欠片が挟まっていることに気づく。
それを皮切りに、ハガダーは封印してきた歴史をひも解きはじめる...。
[BookWeb書誌より]
<下巻>
500年の時を生き延びた稀代の古書"サラエボ・ハガダー"。
それはなぜ造られ、どんな人々の手で守られてきたのか?
鑑定をまかされたハンナがその本の中で見つけた白い毛、塩の結晶、ワインの染み、留め金の痕跡、蝶の羽が、15世紀スペイン、17世紀ヴェネチア、19世紀ウィーン、20世紀サラエボで起きた驚くべき苦難の物語を雄弁に語っていく!運命に翻弄されながらも激動の歴史に耐えた1冊の美しい稀覯本と、それにまつわる人々を描いた歴史ミステリ。
[BookWeb書誌より]
500年の時を生き延びた稀代の古書"サラエボ・ハガダー"。
それはなぜ造られ、どんな人々の手で守られてきたのか?
鑑定をまかされたハンナがその本の中で見つけた白い毛、塩の結晶、ワインの染み、留め金の痕跡、蝶の羽が、15世紀スペイン、17世紀ヴェネチア、19世紀ウィーン、20世紀サラエボで起きた驚くべき苦難の物語を雄弁に語っていく!運命に翻弄されながらも激動の歴史に耐えた1冊の美しい稀覯本と、それにまつわる人々を描いた歴史ミステリ。
[BookWeb書誌より]


















