「要するになに?」がわかる本 ≪経済編≫
物事をわかりやすく一言で伝えている本。
普段本をたくさん読む人ほど、こういう本を「軽薄短小」「玉石混交」と考えがちなのではないでしょうか。
でも「難しいことを分かりやすく話せる人が本当に頭のいい人」であると言われるように、そういう本が物事の本質を深く突くものになっていることも多いのです。こうした本を読むことで、世界の見え方が変わることもあります。
ここでは、そうした本の中で特に経済やお金について深く考えさせるベストセラー・ロングセラーをいくつかご紹介します。
(編集部 簗瀬)
■組織とはなにか
― 『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』
野球部という組織は何のために存在しているのか。
野球部の顧客は誰か。
マネジャーの資質は何か。
『もしドラ』の主人公が問われる問いを、自分が所属する組織にあてはめて考えたとき、どういう答えを思いつくでしょうか。
自分の所属する組織の意味とはなんなのか、例えば、「書店=本を販売するために存在している」というのは正解なのか。
即答できる答えは答えではないのかもしれない、と『マネジメント』は言っているそうです。
自らの事業は何かを知ることほど、簡単でわかりきったことはないと思われるかもしれない。鉄鋼会社は鉄をつくり、鉄道会社は貨物と乗客を運び、保険会社は火災の危険を引き受け、銀行は金を貸す。しかし実際には、「われわれの事業は何か」との問いは、ほとんどの場合、答えることが難しい問題である。
(本文『マネジメント』引用部より)
萌え系の表紙で軽く見ていると、そのギャップに驚きます。
ストーリーとしても楽しめますが、ぜひ自分自身にひきつけて考えながら読んでください。
■大事なのは当然?― 『この世でいちばん大事な「カネ」の話』
今、小泉今日子さん主演で上映されている映画「毎日かあさん」原作の著者・西原理恵子さんが書いたお金の本です。
(本文より)
- 「自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れるということ」
- 「働くことも、お金も、みんな、家族のしあわせのためにある。わたしは、いま、そう思っている」
お金があっても幸せでない人もいる一方、お金が(そんなに)なくても満ち足りている人がいます。それはなぜなのか?これは、昔から語られることも多かったテーマでしょう。この本では、西原さんの壮絶(?)な半生が語られていて、そうしたことを説教くさく説いているものではないにも関わらず、その本質を考えさせられます。
*2011年4月現在、本書は在庫が少なくなっております。品切の際はご容赦下さい。
■起業の実際を知る ― 『起業のファイナンス―ベンチャーにとって一番大切なこと』
そもそもベンチャーとは何か? 実際に事業プランはどうつくり、会社を始めるためには何をするのか? どういうリスクがあり、リターンがあるのか?起業の実際をリアルにイメージできるこういった本は、これまであまりありませんでした。「会社をやめて自分の城を築く」という"ロマン"を現実にする前に読んでおくと良さそうです。
■社会を深く捉えられる人になるために ― 『要するに』
将来何が起こるのかをある程度見通せる人とはどういう人でしょうか?この本の中で、山形さんは「ジェネラリストであること」「極端と極端の間をつなぐ中間になることである」と記しています。一分野だけに秀でた人間ではなく、間をつなぎ新しいものをつくりだせるプロデューサー的な人に見えるものは、想像以上に広くて大きいものなのかもしれません。
(目次より抜粋)
- 官僚いじめもほどほどにね
- 情報リッチ/情報プア
- 会社ってなーんだ
- 新聞
1990年代にさまざまな雑誌やメディアで掲載されたコラムを集めた本ですが、社会・経済・メディアについて書かれたテーマが今でも古く感じられません。








